超売れっ子カウンセラーとの出会い

 

皆さま、こんにちは。

突然ですが、実は、私はカウンセラーなのです。

今まで、多くの強迫性障害を抱える方々やそのご家族に対し、カウンセリングを行ってきたのですが、最近は、見事なくらい、どなたもいらっしゃいません。

お問い合わせすら無いので、「携帯の充電切れでは?」と時々心配になるほどです。

現在は、広告等は全く出しておらず、自ら宣伝をする気にもならず、ブログの最下行に申し訳程度にリンクを貼らせていただいているだけなので、これは、かなりのビジネス下手と言えるでしょう。

さらに、ビジネス下手として秀でているところは、カウンセリングのリピーターの方を作らないようにしてきたことです。

ご相談者様にできるだけお金を使わせたく無いため、1回のカウンセリングで軌道に乗っていただけるよう、心がけてきました。

「ならば無料にすれば?」と思われるでしょうが、今までのHP制作費やら、コンサル費用やら、また、このような現在でもまだ必要な諸経費の、全てを生活費から捻出しているため、有料にせざるを得ないのです。

ただ、「お値段以上」の自信はあります。

1回のカウンセリングで腑に落ちてくださり、1時間でご卒業なさっていった方はたくさんいらっしゃいます。

 

…という私なのですが、先日、ある広告が目に留まりました。

そこには、「売れっ子カウンセラーになるには!」と書かれていたのです。

その、私には考えもつかないキャッチコピーに興味を惹かれ、そして、その異次元に生きる、自称「超売れっ子カウンセラー」と話してみたいという思いに駆られ、オンライン面談を予約しました。

もちろん、稼ぐ云々はどうでも良かったのですが。

面談の日までは、日々、LINEが送られてきて、その内容では無く、激しいほどの改行にばかり気を取られていました。

そして当日、オンライン面談に現れたのは、早送りをして見た動画に出てきた、まさにその男性でした。

ラフなTシャツを着たその人物は、私の活動について少し尋ね、不思議な沈黙が流れる中、間もなく、「売れっ子カウンセラー講座」の説明を始めました。

その講座を受けるとなぜ売れるのか全く理解できないまま、講座の金額の話になり、「いくらだと思いますか?」と聞くので、「わかりません」と答えたのですが、それでも答えるよう促すので、「10万円ですか?」と言うと、「何と110万円なんです!」と、私の予想価格の11倍を嬉しそうに告げてくるという、斬新な展開となりました。

テレビショッピングの、「何と9800円!」の逆バージョンです。

当然、購入できるはずも無く、「売れていないカウンセラーなので払えません」と私が言うと、彼は、「では、売れて稼いでからぜひ購入してください」という謎の言葉を残し、面談は終了しました。

私はいつまでも、「超売れっ子カウンセラー」にはなれそうにありません。

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